vol.1 はじめてのパニック
ワタシとパニック障害のお付き合いはかれこれ数年になるのですが、初めて起きた時のことはいまでも鮮明に覚えています。
深夜2時、仕事が終わらずタクシーで帰宅。
(当時は珍しいことではありませんでした)
乗り物酔いしたのか気分が悪くなり、途中下車。倒れるように道路に横になると、指先と足先に痺れがしてきました。
その痺れはどんどん身体の内側に侵食していき、内臓や心臓がきゅーーっと痺れるという初めての感覚。
手足は完全に硬直してしまい、カバンから携帯を取ることもできませんでした。
意識が薄れていく中で、その時生まれて初めて「あ、ワタシここで死ぬんだ」という思いがよぎりました。
ー今思うとパニックで死ぬことはないんですけどね(^^;)
これはなった人にしかわからないと思うのですが、パニックの時は表現しがたい恐怖感に襲われて、死、を感じてしまうのです。
その時はたまたま隣で道路工事をしていた方がワタシを発見してくださり、救急車を呼んでくれたことで助かりました。(いま思っても本当に奇跡。感謝。涙。)
そして、救急隊員の方に初めて「過換気症候群ですね」と言われて驚きました。
息苦しさはあったものの、いわゆる息がぜぇぜぇはぁはぁすることもなく、想像していた過呼吸ではなかったので。
隊員の方は本当に優しく、安心感に包まれたワタシは身体中の痺れや緊張がほどけ、症状は治まりました。
あんなに苦しかったのに、こんなに簡単に楽になって、申し訳ないやら恥ずかしいやらでしたが、その日は近くに住む実家の親が迎えに来てくれて無事帰宅。
そして、仕事大好き人間のワタシは翌朝普通に出勤するのでした…。